チャリの呼び声

教員の仕事や趣味の自転車等について(新しい自転車が届くまで部活動死ねブログ)

ロードバイクで四国一周旅⑥ 4日目

4日目 宍喰温泉→高知市

2022年3月30日(水) 移動距離144.00km 獲得標高593m

 

 

前夜はホテルについた時点で日が暮れていたのでわからなかったが、部屋の窓から海が見えた。つくづくいいホテルだったなぁ。もう何泊かしたい。

 

6:30ごろ 日の出

ここまでのスタンプはこんな感じ。

フェリーで上陸したので③からスタート まだ先は長い

8:00ごろから朝食をとって、ここ宍喰温泉のスタンプが押せるようになる9:00まで待ってから出発。

 

室戸岬までまっすぐに海岸線を南下していく。

快晴とまではいかないが、天気が良いと景色が根本的に違って見える。半袖が着れる気温だったので四国一周ジャージに初めて袖を通す。実はこのジャージに合わせてサイクルパンツまで買ったのだ

日があると海がきれい

 

まっすぐな海岸線

 

この辺は変わった岩が多く、いくつか地図にも載っている。道沿いにあったので見に行ったりしながらゆったり走る。

鹿岡の夫婦岩

 

11:30 室戸岬

日本八景室戸岬

中岡慎太郎像と

個人的にはこの海岸自体はそこまでグッとこなかったというか。ちょっと歩いてみてすぐ戻ってきてしまった。

それよりは近くの室戸灯台から見下ろしたかったのでそちらへ移動しようとしたのだが、道が閉鎖されていた。

 

なんだ行けないのか、とあきらめて、室戸スカイラインを登ることに。スピードは出ないけどヒルクライム自体は好きなのだ。

 

 

勾配は体感10%くらいか

二つの折り返しを登りきると、遍路の24番札所の最御崎寺があったので、ロードバイクを置いて見に行くことに。

寺へ続く道

思ったより大きく綺麗なお寺

折角なので手を合わせ、特に何もお願いはせず、こんにちは、と挨拶をすると、近くに灯台への案内看板があるのに気づいた。どうもここから遍路道を通って灯台へいけるらしい。

寺を見てみようという気を起こさなかったら通りすぎてたなぁ。

 

最初は石の階段だったのだが、すぐに未舗装の森の中へ。

道がいくつかに分かれていて、どこがどこに繋がるのかまでは知らないが、ともかくその1本は灯台へつながっているようだった。昔の人はこんな道を歩いて遍路をしたのだろうか。

 

 

普通に森

遍路道を抜けると室戸灯台に着いた。柵は施錠されていて近くには行けなかったが、とりあえず記念撮影。

もう使われていない灯台

一応高台ではあったが、障害物もあり、まぁ、そこまで何が見えるわけでもなく、来た道を引き返したのだった。

見えるような見えないような

ロードバイクのところまで引き返してくると、先ほど寺で手を合わせていた遍路の格好をした老夫婦が戻ってきたところだった。

用意をしながら見ていると、キュッキュッ、とトヨタのアクアのロックを解除し、走り去っていった。

 

 

12:34 室戸スカイライン山頂展望台

そのまま10分ほどスカイラインを登っていくと、展望台があった。

猫まみれ

ロードバイクを止めて展望台へあがろうとすると、いろんなところから猫が出てきた。よく見ると耳が桜耳になっていたので、ボランティアの手が入っているようだった。

サングラスをした厳つい格好の兄さんも、発車前に車の下に猫がいないか膝をついて確認してたりして、猫はやっぱすげぇやと思った。

見えるような見えないような

展望台はまぁ、今度は海岸から遠すぎて見えるような見えないようなだった。

いまいち室戸岬自体の楽しみ方が分からないまま終わってしまった。

 

 

13:16 スタンプポイント 道の駅キラメッセ室戸

道の駅というよりレストランだ

出発してから最初のスタンプポイントに到着。海沿いのレストランだ。食事時だったのでここで昼食。カツを食べる。ちゃんとした肉に適切な量の衣でサクサクでおいしかった。カツは外食で食べるのは(分厚い衣に四捨五入したらゼロみたいな肉が入ってたりするので)リスクが高いが、ここは当たりだった。

カツと飯は別々に食べるのがすき

 

 

14:06 吉良川の町並み

吉良川郵便局

キラメッセから20分ほど走ると、吉良川につく。

大正からの町並みを残しつつ人が生活している場所。記念撮影

お遍路の格好をした人も観光に歩いていた。

 

 

 

14:46

キラメッセから次のスタンプポイントの田野駅へ走る。

途中、ちょっと写真を撮ろうと止まると先客がいた。四国一周ですか、とたずねると、そうだという

話をしてみると、帝京大学の3年生で、八王子からクロスバイクでここまで、時にはテントを張って野宿をしながら自走してきたそうだ。卒業旅行がコロナで難しくなったので、その代わりに人があまりしないような事をしたいと、3月の頭から走りはじめ、4月の中ごろまでに九州の最南端を目指しているそうだ。

四国一周ではなかったが、もっとすごかった。就職は公務員を考えているというので、こんな面白いことをする人間は向いてないよ、とよく分からないアドバイスをしておいた。

こういう冒険を思いついても実際に実行に移せる人間がどれほどいるだろうか。とりわけ公務員の中には。毎日毎年同じ事を繰り返す規定路線の人生に慣れきり、中学校から定年まで同じ趣味、ボール遊びだけを続け、いまだにパソコンも使えず、業務のやり方を去年からすこし変えただけで癇癪を起こすような老人達のいる職場には、こういうすばらしい個性を持った人間は勿体無いのだ。

15分ほど話をして、同じ方向ではあったがそれぞれ自分の旅に戻った。

コーギーにしてやる

 

15:17 スタンプポイント  田野駅

15:45 スタンプポイント 大山

私は確かにここにいたのだ

ここが改修のため一時閉館になっているという連絡が、6日前に愛媛県サイクリングプロジェクト事務局からメールで届いていた。なので、2日前に、そろそろここ大山を通過するので、それまでにスタンプを代わりにどこで押せるか決まらないだろうか、と問い合わせていたのだが、間に合わないとの回答だった。

閉鎖されてすぐならスタンプもまだあるかもしれないので、作業中の店の関係者がいたらスタンプだけ押させてもらえないか交渉してみようかと思っていたのだが、いざ店内を覗き込んでみると、とても6日前に改修が始まった感じではない空っぽ具合だった。

なのでここは、私のスタンプ帳の上では永遠に空欄になってしまったのだった。(スタンプは別に全部押せなくても一周達成になる)

 

 

16:00頃 安芸市

18:00までに次のスタンプポイントの「やす」までたどり着いてスタンプを押してしまいたかった。でないと、この日の内に高知市へ移動して、翌日朝一番で高知城を観光できなくなってしまう。

この時点で16:00だったのでそこまで時間はなかったが、この安芸市には岩崎弥太郎生家があり、若干見たかったので、一か八か見に行ったのだった。

土居廓中(どいかちゅう)武家屋敷

武家屋敷内

野良時計 見つけるのが大変だった

岩崎弥太郎生家

中は撮影禁止

16:35ごろ、一通り見て回ったのでスタンプポイント「やす」へ出発しようとすると、向こうから、八王子からクロスバイクで来た彼がやってきた。彼も岩崎弥太郎生家を見に来たのだった。17:00までだから急いで見に行ったほうが良いよと、キャラメルをあげて、ラインの交換をしてまたそれぞれの旅に戻ったのだった。

 

琴ケ浜

 

17:35ごろ スタンプポイント やす

何とか間に合ってスタンプを押すことができた。

サイクリストへの工具の貸し出しもしていたので、空気入れを借りて空気圧を調整する。

もう後は高知へたどり着くだけなのでゆっくり走ればいい。google mapで宿を検索して高知城の近くのホテルに予約をいれた。

そうしているとまた、岩崎弥太郎生家から彼が追いついてきた。

もう時間に追われていないので今度はゆっくり話をする。彼はフランスにワーキングホリデーをしたいといい、私も留学経験があるので、それを踏まえて色々な話をした。

そうこうしている前に日も完全に落ちてしまい、夕食でも奢ろうかと思ったのだが、彼の宿のチェックイン時間が迫っているようなので、それぞれの宿へ向かって別れた。

まさか四国に来て同じ八王子の人間と出会うとは、なかなか面白いことも起きるものだ。

 

 

しばらくライトを頼りに郊外を走った後、高知市に到着した。

今夜の宿は4つ星ホテルの三翠園。高知城から目と鼻の先。

翌朝撮影

ただ宿泊費は正確には覚えていないが1万円位だった気がする。この旅を通して15000円も払ったことは1度もないのでそれ以下なのは確かだ。

格調高いホテルで式場もあり、薄汚れた格好の私はなにか場違いな感じだった。

フロントの人のご好意で、ロードバイクはフロントのカウンター内で一泊させていただけることになった。チェーンでホテルの人が汚れなかったが心配だ。

 

食事を摂りたかったが、既に21時を過ぎており、近場の飯屋はほぼ全滅だった。1箇所あいている飯屋をgoogle mapで見つけていくと、そこは飯屋ではなく個人経営の居酒屋だった。

メニューにも値段が貼ってないのに、いくらか尋ねるとといやな顔をするような店主で気に食わなかったのだが、そこで食事をすることに。ここで帰るべきだったのだが。

が、食事が出てくるのは遅いし、なにより、酒を頼め圧がすごい。

仕方がないので頼んだらこれが運動+空腹でめちゃくちゃ回ってしまい。気づいたら食事込みで5000円分飲んでフラフラになってしまった。

自業自得だし、別にぼったっくりでもないのだが、これまで四国で食べてきた料理や宿の安さを考えると、この5000円がひどく損をした気持ちになってしまった。

その後ホテルで大浴場に浸かるも、そのまま寝てしまい、気づいたら日付が変わっていた。

いい食事にいい温泉にいい宿からの最高のスタートを切ったこの日だが、最後は酩酊からの寝不足と状態異常を抱えることになってしまった。

ロードバイクに乗るときは酒を飲まない。そして個人経営の居酒屋には絶対に入らない、と教訓を刻み込んだのだった。

 

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