チャリの呼び声

教員の仕事や趣味の自転車等について(新しい自転車が届くまで部活動死ねブログ)

北海道野宿ツーリング①


三日坊主とはよく言ったもので、ずっとブログを放置してる間に、フレームをオーダーメイドしていたロードバイクが納車されたり、千葉を周遊ライドして、霞ヶ浦一周して利根川サイクリングロードを最初から最後まで走ったり、ゴールデンウィークに生まれてはじめてテントを張りながら新潟から長野を5日間野宿しながら走ったり、同僚のおばさん教師に会議で話が長いと割と丁寧に指摘したら大層お怒りになられて校長に言いつけられたりと、割と需要がありそうな話が色々あったのだが、とりあえず今はロードバイクにテントを積んで北海道に来ています。

 

 

1日目(7月29日)

八王子→土浦

1ヶ月テントを積んで野宿しながら北海道まで走るということで、本当に自分に出来るのかとか、もっと準備が必用だとか日和ってしまいそうだったが、振り切って出発する。

走り出せば腹はくくれるものだ。


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分かっていたが、兎にも角にも首都圏は走っていて全く面白くない。信号ばかりで失う体力と時間のありに進まないし、景色も空気も良くない。

昔仲間がいてもいいかなと思い、ロードバイク系の社会人サークルを検索したのだが、「主に23区を走ります」とか書いてあって馬鹿じゃねぇのかと思ったことがある。異論もないかと思います。

それに加えてこの日は灼熱地獄というか地獄の業火のような暑さだった。

大した距離も走っていないのに異常に疲れたので霞ヶ浦総合公園で温泉に入り、そのままテントを張って野宿。 

フライシートも張らず、入口はメッシュにして、寝袋も出していないのに21時まで暑くて寝られなかった。22時から24時頃はちょうど良かったが、それ以降は半袖半ズボンでごろ寝だとほんの少し肌寒いかな位の気温だった。

本当は青森まで走ってからフェリーで北海道に渡ることを考えていたが、暑すぎて利がないので大洗から苫小牧までフェリーに乗ることにした。

船賃はコンフォートというクラスの部屋で22000円。これが良かったしこれしか空いていなかった。

 

2日目(7月30日)

土浦→大洗

予定が変更になり、18:00に大洗港に着けば良くなったので急ぐ必要がなくなった。残り50km程度なので昼に出ても間に合うのだ。

テントで寝ていると日が昇るとすぐ目が覚めるし、タープを張っていないのでそのまま寝ようとしてもすぐに暑くて寝られなくなる。原初的な生活リズム。


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なのだが、目が覚めると既に老人たちが続々と公園に集まってくる。野宿するたびに思うのだが、高齢化と、老人の短い睡眠時間と、持て余した老後の相乗効果で、老人の至るところにいる具合に驚く。なんでこんなとこにいるんだよと、いう場所にもいる。そら死体をバレずに隠すのも大変だ。

 

野宿ツーリングで一番困るのが洗濯物だと思う。汗だくのジャージ、とりわけ埼玉で39.5℃を叩き出したこの日の汗を吸ったジャージ、を1日でも放置してバッグに入れておいたらどうなるだろうか。

かと言って毎日コインランドリーを使うのも時間とお金がかかる。

せっかく時間ができたので実験としてドライバッグをバケツにして自分で洗濯し、テントとロードバイクの間にパラコードを張って干してみた

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洗濯機のすごいのはやはり脱水力で、手で洗濯するとどうしても脱水が足りずに乾くまで時間がかかってしまう。夜のうちに吊るしておけば重力で脱水が済むのでもっと早く出発出来たかもしれない。

 

洗濯物が乾くまで芝生の日陰で寝転んで空を見る。
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青森まで走ってたらきっと可能な限り北海道に早く着こうと走っただろうし、北海道に着いてからも急いで回ろうと走っただろう。でも急ぐ必要なんて最初からなかったんだよな。

 

洗濯物が乾いたのでテントを畳もうとテントの入口を開けると中がとんでもない熱さになっていた。

置いておいたモバイルバッテリーは熱くて触れないほどだったし、オイルを染み込ませた生地の袋は油が溶けてフニャフニャになっていた。

テントでも自動車の車内みたいに高音になるのは知らなかった。

このまま温度が上がっていたらバッテリーが火を吹いたり、熊撃退スプレーが爆発してここでリタイアだったかもしれない。

ちょうどこの日の夜、フェリーのテレビで流れていたニュースで、テント内で熱中症で死亡した女性が発見されたニュースを見ることになった。

 

10時頃大洗へ出発したが前日に勝る暑さで、1時間に1リットル、大洗につくまでに4リットルは水分を取ったと思うが、全く下から出てこない。

距離もないし坂もないのに異常に時間がかかってしまった。

水を被りながら走ると気化熱でほんの少し涼しかったがまさに焼け石に水だった。

なぜ重いからとサーモスのボトルを1本でもう1本は通常のボトルにしてしまったのか悔やんだ。北海道についたら買おう。

 

14時頃フェリー乗り場についたが乗船開始は18時なのでそれまで軽く観光。ガールズ&パンツァー の聖地なのでいうほどファンでもないないが近場を巡る
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暑くてたまらないのでフェリー乗り場が見えるマリンタワーへ。

なんかガルパンのカフェがあるらしいので飲み物でも飲みながらダラダラしようかと思ったのだが

雰囲気がガチ


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コラボドリンクがあるだけの普通の軽食堂かと思ったらガチ。この立地でこれは悪手じゃないかなぁ。このタワー1Fの売店とこのカフェと有料展望台しか無いし。

 

怯んで1Fに戻ろうとしたらロード乗りがトイレから出てくる。無言。静寂。ジャージを見たらガルパンの聖グロリアーナ女学園。

甘い覚悟で来て申し訳ない。

 

時間まで300円で入った展望台で涼んでから乗船。

 

乗船待ちの列で隣になったバイク乗りの方に話しかけられる。北海道の人で埼玉まで親父さんのトライクを取りに来たんだとか。親父さんは75歳なのにまだ現役で乗られるんだとか。かっこいいなぁ。俺もそうありたい。

色々北海道のことを教えてもらう。宛のない旅でどこへ行こうか迷っていたのでここで初めて行き先が見えてきた。そうか、どこへ行こうか迷えば現地の人に聞けばいいんだよな。

なんか職場の外にはこんな面白い人がいるのになんで学校現場はああなんだろうか。


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乗船。自転車乗りは4人。フェリーのこのエリアは空母みたいでかっこいい。

部屋はテントサイズだけど電源があって浴場と洗濯乾燥機があるだけで最高。

夕食は2200円なので売店でサンドイッチ。


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部屋は携帯圏外なので早めに就寝。