ロードバイクで四国一周旅⑪ 9日目
4月4日(月)走行距離95.48 km獲得標高263 m
5:30に道後温泉に並び、6:00頃整理券を貰った気がする。他にも数人並んでいた。男湯の方が女湯より小さく、いっぺんに5組くらいしか入れないらしい。
私は7:00の回の整理券を貰った。
いったんホテルに戻り、7:00に出直す。
私以外におじさん二人と子供とお父さんが居たのだが、みんな結構さっさと出てしまった。5:30からこのために早起きする破目になったので私は少しでも元を取らせてもらおうと少し長めに浸かる。
次の回まで誰も来ないので何枚か写真を撮った。
そりゃ、お湯の出るところの意匠とかはいいと思うけど、これだけじゃなぁ。
皇族用の浴室その他の見学が10:00からだったので、それまで松山城に行く。前日は人が多かったが月曜の朝なら空いているに違いない。
8:15 松山城(再)
見立て通り、この日はすごく空いている。天気も良いし朝の空気が気持ちが良い。
前日に登ったときに気になった場所があったので行ってみることに。
この木々の奥へ続くのはどう考えても道だろう。特に立ち入り禁止とかも書いてないので行ってみることに。
落ち葉が堆積しているが、足跡はついていない。が、よく見ると数日前にだれか歩いたらしき痕跡が薄っすらとある。
どこへ通じるのかは分からないが、確実に道だ。結構ワクワクしながら歩いていくと何かある。
なんと素敵なことを思いつくんだろうか。他にもないか近くを見ると
前日にあれだけ観光客が居たのに、多分、ここ数日でこの道を歩いているのは私だけだ。これを見つける為に私のこの日はあったんだな。これがいわゆる"early bird catches the worm."か
そこからもう数分登っていくと、天守広場の石垣の下に出た。
どうも私が登ってきた道以外とも繋がっているようだった。これだけ広い山城なのだから、今整備されている道以外にもこういうマイナーな道があったんだろう。
時間はまぁまぁあるので、前日には通らなかった石垣を一周する道などを散策する
その後、天守広場に登り、前日は人がたくさん居たせいで撮れなかった構図で写真を撮る。
広場がどんな具合になっているかというと
こんな具合だ。そりゃ写真を撮る。絶対に4月の頭に行くことをお勧めしたい。
合計1時間ほど、また松山城を堪能し、そろそろ時間になったので、道後温泉へ戻る。
10:00
道後温泉に着くと、この回の合計20人ほどの観光客が待っていた。前日には聞いていなかったのだが有料で、千いくらか支払った。
10ずつ位2班に別れて別コースで見学する。
畳のこの色の組み合わせは皇族にしか許されていないとか、天井のこの木の組み方がどうだとか、奥の小さい扉は小物入れだとか、まぁそういう話を聞く。
障子は銀張りで、張り替えたばかりだから銀色だが、そうでないところは酸化して黒くなってるとかそういう話を聞く。
で肝心の浴槽だが
思ったより普通だった。第二次で負けて以降は特に皇族の方々はここを使用したりはしてないようだ。
これで松山市での用事は済んだので、残りのスタンプを回収して、この旅のスタート地点のフェリー乗り場を目指す。
12:03 スタンプポイント 風早の郷風和里
13:00
昼時なので適当な飯屋に入る。「ほっとベア」という店。おかみさんがにこやかでとても感じが良かった。おまけでアイスクリームも付けてくれた。
ついに最後のスタンプ。
道の駅が改修中でスタンプが押せなかった「大山」と、通過3日前に改修に入ったが別のスタンプを押してもらった「すくも」も含め、全スタンプポイントをこれで通過した。
この道の駅は「愛車自慢コーナー」があり、ここ四国に観光に来た人が車やバイクやロードバイクの写真を取ってもらって貼ってあるスペースがあった。折角なので私も写真を撮ってもらう。
あとはフェリー乗り場で記念撮影をし、しまなみ海道入り口の近くでホテルを取るだけだ。
15:07
40分ほど余計に漕いで、フェリー乗り場に到着する。写真を撮る。
たかが9日前に出発したのだが、もう2週間は自転車に乗っているような時間感覚のズレがあった。動物が家畜化すると脳が小さくなるらしいが、毎日違う道を走り違う毎日を送るのと、公務員のように日々同じことの繰り返しじゃあ、そりゃ必要な脳のサイズが違うわな。刺激が違うもん。
特に我々教員なんて毎年同じ1年を繰り返している。このループから抜け出さないといけない、そう思って走りにきたのだった。
中学生から定年まで家と学校を往復し、新しい趣味も始めず、延々とボールと遊ぶ人間には私はなりたくはない。これからも自転車と世界を見に行こうとそう思った。
16:18 今治城
翌日に朝一でしまなみ海道を渡るために、今治市で宿を取る。まだ時間があるので、今治城へ行く。
天守も現存していないし、コンクリートで建てられた天守もファンタジーなデザインで気に食わないし、「ここまで来たから寄ってやるか」程度の期待値だったのだが、なかなかどうして、ここも良かった。
ここは城跡として考えてはいけない、ここは城の形をした博物館である。
4階建ての天守の形をした建物に、甲冑・刀・槍・鉄砲などが展示されているのだが、その数が物凄いのだ。
松山城にも鎧があったが、せいぜい3領程度だったと思う。しかしここ今治城には多分20領位ある(鎧は「領」で数えるそうだ)。数も多いがデザインも幅広く取り揃えられている。例えば、下級武士に貸し出す用の鎧は、肩当てがついてなくてコストカットの跡が見られたりも面白い。
私は騎士鎧も好きだが、日本の鎧も大好きだ。世界のかっこいい鎧ランキングだったら確実に1位か2位に来るのは間違いない。絶対かっこいい。趣味で面頬のレプリカも持っている。
ともかく、鎧が好きならとてもお勧めだ。まったく、最後まで油断ができない旅だ。
18:00ごろ、この日の宿、今治プラザホテルに着く
近くの定食屋で飯を済ませ早めに就寝。
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