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ロードバイクで四国一周旅① 概要

もう10ヶ月も経ってしまったが、ブログも始めたことだし、四国をロードバイクで一周した記録を残しとこうと思う。やりたい人もいるかもしれないし。まずは概要。

 

0.そもそも行ってよかったか---------------------------------------------------------------

滅茶苦茶行ってよかった。

走ってる時は2日前の出来事が1週間まえの遠い出来事に感じるくらい体感時間が長く、1日が濃密で、職場と家の往復とは受ける刺激の量が段違いだった。

四国には、オリジナルの天守閣が残っている現存天守12城のうち4つが集中している。三分の一!また天守はなくとも貴重な建造物と収蔵品をもつ城跡が他に3箇所くらいある。

それに加えて道後温泉紫電改展示館、土佐藩縁の史跡などの歴史的な遺産があり、室戸岬足摺岬などの天然の名所もある。

これらを10日で回れるのはかなりお得である。

 

満開の桜と松山城の連立天守

 

また景色もとてもよかった。同じ海沿いでも、波が岩にぶつかる音が響く厳粛な太平洋側の海岸、砂浜が広がる穏やかなビーチと景色が変化していき飽きが来ない。四万十川沿いの穏やかな平地や、七子峠といった山の景色も楽しめる。

私は3月末から4月の頭にかけて走ってきたのだが、初日から最終日までずっと桜が満開だった。

こんな所も走る

そしてフィナーレのしまなみ海道。さすが世界レベルのサイクリングの名所だけある。

亀老山から四国方向への眺め

宿も安く、一番高かった温泉宿でも朝食付き11000円程度で、平均したら7000円払っていないと思う。

食事も、私は海産物が苦手なので期待してなかったのだが、海産物以外の特産物も多く、何を食べても美味かった。しかも安い。

たしかに。

なにより自分の足で1周したというのが達成感があって、これはやはり自動車で周ってみないと判らないと思うが、やはり「違う」のだ。

 

1.出発前の申し込み ------------------------------------------------------------------------

四国は4県共同でチャレンジ1000kmプロジェクトという観光事業をやっている。

 

cycling-island-shikoku.com

これは、事前に10000円の参加費とともにサイトを通してエントリーを行うと、スタンプカードとオリジナルのサイクルジャージを送ってくれる。そして四国が設定した1周コース沿いの道の駅にはこのプロジェクト用のスタンプが設置されており、参加者が一定の基準を満たすだけのスタンプを押すと、一周証明書と記念品を送ってくれるというものだ。

スタンプカード

当然、自分の決めたルートで好きに走ってもいいのだが、スタンプを押しながら走ったのがすごく楽しかった、と終わってから思う。

私は直前まで決心が決まらなかったので、申し込んだのは1.5週間前だったが、係りの方は間に合うようにスタンプカードとジャージを送ってくれた。感謝。

台湾も一周するとまた記念ジャージをくれるようなのでいつか挑戦したい。

 

2.上陸地点 --------------------------------------------------------------------------------

まずどこから上陸するのか決めなければいけない。住んでいる場所次第だが主要な選択肢は6つある。

A. 神戸から淡路島を突っ切る

残念なのが、神戸から淡路島をつなぐ橋と淡路島から四国をつなぐ橋は自転車で自走して渡ることができない。淡路島の北端でバスを降りて、自転車で淡路島を突っ切り、南端のバス停からまたバスに乗ることになる。

正直ロードバイクとバスの相性は最悪だ。初見だと到着時間が読めないので数時間に1本のバスを逃してしまうかもしれない。淡路島は走ってみたかったが今回は没。

 

B. 岡山から瀬戸大橋を渡る

瀬戸大橋は自転車で自走できないのでおそらくバスになるかと思う。どうせバスに乗るなら淡路島を走りたいし、大阪から余計に電車代を払うならしまなみ海道まで行ったほうがお得なので自転車には利点がない。没。

 

C. 広島からしまなみ海道を渡る

広島で新幹線を降り、しまなみ海道を渡り、一周したら再度しまなみ海道をわたり、新幹線で帰る、というルートになる。しまなみ海道を2回走れるのは魅力的だが、東京都に住んでる私の場合は、大阪―広島の新幹線代を2回払う羽目になるし、私は今回大阪に用事があったので広島で一泊することになる。それに、しまなみ海道は最後にとっておきたかった。

 

D. 和歌山から徳島に南海フェリーに乗る

しまなみ海道を渡りたい私は、このルートで上陸すると完全に一周することができない。なので没。三重・奈良・和歌山を楽しんで四国を周りたいならとても魅力的だと思う。

 

E. 大阪から愛媛の東予港までオレンジフェリーに乗る

オレンジフェリーは21時くらいまでに大阪で乗船すると、朝の7時ごろに東予港で降ろしてくれるというもの。

東京を朝出発して、大阪を1日観光し、ビジネスホテルの変わりにフェリーでくつろぎ、次の日の朝に四国ライド開始、というスケジュールを組むことができる。さらに1000円程度追加料金を払えば、なんとロードバイク輪行バッグにしまわずに船室まで連れて行けるサービスもある。

また、東予港はしまなみ海道から近いので、一周後にスタート地点の東予港に戻ってきてから、ちょっと引き返してしまなみ海道を渡る、という完全1周ルートをとってもロスが少ない。

私は完全一周がしたかったし、また今回大阪に用事があったのでこれを選んだ。

 

F. 大分から愛媛まで国道九四フェリーに乗る

東京住みの私には今回は用がなかったが、このフェリーは、広島からしまなみ海道を渡って、愛媛を少し走り、九州に上陸する、というコースを選ぶなら最高の選択肢である。それくらいしまなみ海道と愛媛の松山周辺は走っていて美しかった。次は九州を走りたいのでこのフェリーを使うかもしれない。

 

3.コース決め --------------------------------------------------------------------------------

私は今回、四国が公式に用意している1000kmコースを選んだ。

このスタンプを押していくことになる。

海沿いを走りたいから当然時計回りにした。

あとは観光地にどこまで寄るか?だが、私は10日で回りきる必要があったので、「城だけは全部見る」をテーマにした。

四国は天守閣が残っている城が4つもあり、全部このコース沿いにあるのでとてもお得である。


4.スタンプラリーの注意点 -----------------------------------------------------------------

10日で1000kmはまったく大したことがないペースだが、これにスタンプラリーと観光が加わると話が変わってくる。

朝早くホテルを出発してスタンプが置いてある道の駅に到着しても、その道の駅の開店時間になるまでスタンプは押せない。また、閉店後に到着しても当然これまたスタンプは押せないので、近くに宿泊して次の日の開店時間まで先に進めなくなってしまう。

しかも営業時間はチェックポイントごとに違うので、目の前の道の駅が17時までで次の道の駅が18時のこともあれば、目の前の道の駅が18時までで次の道の駅が17時までということもある。

だから意外と走れる時間が少ない。いける所までスタンプを押してから、次のチェックポイントが閉店時間を過ぎていても、その近くまで移動し、宿泊して、翌朝開店と同時にそこでスタンプを押して1日をはじめる、というのがセオリーになる。

 

それに加えて観光名所の営業時間の兼ね合いもある。16時ごろにたとえば松山城に到着しても、16時からでは松山城を味わいつくせない。なので、次のチェックポイントには余裕で間に合っても、近くでホテルを取って、翌日松山城の開城時間まで待機し、気が済むまで松山城の写真をとってからの出発になる。

事前にスケジュールが読めないので、私はその日最後のスタンプを押してからその日の宿を探した。繁忙期ではなかったのでどこも部屋は空いていたし、当日飛び込みのほうが安かった。繁忙期では難しいかもしれないが。

 

5. 装備 ------------------------------------------------------------------------------------------

サドルバッグへなへな

サドルバッグと適当な小柄のハンドルバッグ、それと500mlのペットボトルサイズのフレームバッグに以下のものを入れていった。

 

サイクルジャージ上下半そでx2、サイクルジャージ長袖x1、洗濯ネット、サイクルウィンドブレーカー、レインポンチョ、レインシューズカバー、クリートカバー、ビーチシューズ、シャモアクリーム、宿内や新幹線用ジャージとパーカー、地撮り棒(スタンドにもなるやつ)、モバイルバッテリー、充電器一式、メガネ、コンタクトケア一式、チェーンオイル、パンク修理キットとチューブx1、ワイヤーロック、輪行バッグとエンド金具、

あとはロードバイク、ヘルメット、サングラス、SPDSLのシューズ、サイクルコンピューター(wahoo element bolt)、ライトの換えバッテリー。あと当然スマホ

 

所詮ホテルに泊まるぬるい旅なので、普段に追加して必要なのは着替えと雨対策くらいだ。

 

6.きつかったか-------------------------------------------------------------------------------

海岸線を走るのでそこまで高低差もなく、体力的にはきつい旅ではないと思う。というか、私もロードバイクを乗るようになったのはコロナからなので、ロードバイク暦も2年の初心者だが問題なかった。体力より休みを取るほうがきついと思います。

 

 

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